鼓月の和菓子|鼓月の和菓子コラム第一回「独り歩きする銘菓」| 千寿せんべい,京都,土産,和菓子,伏見,元祖本流

2023/06/21

鼓月

“戴き物のお菓子を、ちょっと良いところのお菓子をもらった”程度にしか認識していなかったのに、時間がたってから「そういえば、あのお菓子美味しかったなぁ」と ふと思い出したとき、菓銘は思い出せるのに何処のお店のお菓子だっただろうかと思い出せない、なんて経験はないでしょうか。


製造メーカーの名前以上にお菓子の名前が独り歩きするということはしばしば起こりうります。鼓月の銘菓「千寿せんべい」も例外ではありません。しかしそれは そのお菓子が多くの人に愛されている証拠であり、とても喜ばしいことです。「千寿せんべい」は発売から半世紀以上、今も変わらず鼓月の顔として人気ナンバーワンを誇り続ける銘菓なのです。

千寿せんべい

「千寿せんべい」が生まれたのは昭和38年のこと。新たな菓子をつくろうと機械を購入した際に、間違えてドイツ製の焼肉製造機(波々の鉄板の焼成機)を購入してしまったことをきっかけに、あえてナミナミの形を武器とする逆転の発想で創り出されたものでした。波型のクッキー生地にクリームを挟むという、それまでの和菓子になかった斬新な素材と製法を用いて誕生したのが元祖本流の「千寿せんべい」なのです。


そんな「千寿せんべい」も現在では衛生面に十分配慮した最新設備のオリジナル製造ラインと人の手と目による二重チェックによって、お菓子の安定した品質と風味の実現に努めています。
千寿

「千寿せんべい」のこだわりは、軽快にパキッと割れて、口の中でサクサクとほどけていくような、なめらかな食感。ヴァッフェル生地の香ばしさと、ほんのりと甘く香るシュガークリームの相性は抜群です。


この味、食感を表現するために鼓月独自配合の小麦粉を用いて造られたヴァッフェル生地は、熟練の職人により気温・湿度に合わせて材料の配合や焼き加減を調整しています。
いつも変わらない美味しさであるよう、日々心掛け「千寿せんべい」の伝統の味が継承され続けているのです。

千寿せんべい
私たち『鼓月』は、今よりさらに半世紀先を生きる世代にも、お馴染みの「千寿せんべい」を造っている“あのお店”という存在であり続けたいと願っています。


次回のコラムでは千寿せんべいの美味しさの秘密について、さらに深掘りしてご紹介しましょう。ここまでお読みいただきありがとうございました。
千寿せんべい

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